2009.2.23.スポニチ 掲載記事

"無駄排し面白さ膨らます「若々しさ」 "

初夏のような日差しの22日。新宿・末廣亭は昼席から2階も開け放つ好調な入り。満員の客を笑いでほぐしていく春風亭正朝の「町内の若い衆」が良かった。
男が寄った兄貴分の家。景気のいい大工職人の立てるトントンの音。聞けば、茶の湯に凝って茶室を建て増し中だと言う。お宅の大将は働き者(もん)だねぇの言葉に“いいえぇ、町内の若い衆さんが寄ってたかって造ってくれたような・・・”の心憎いひと言に感心した男がつい振り返る自分の女房のこと。
正朝は軽快に畳み込んでいくような展開。無駄な入れ事を排し、原話自体の面白さを膨らませていく。もう50代半ばなのに、実に若々しい春のような芸風だ。家(うち)のカカァは女じゃないねカンナだよ、亭主の命をピュッ、削るね。
と言いつつ、弟分にお宅の大将は・・・と言ってもらって女房がどう答えるか?秀逸のサゲに向かって、弟分と女房の会話が続く。明るさ、品性・・・、正朝の高座姿勢ににじみ出る話芸の隠し味はたぐいまれな現代性。華のある二枚目への期待度は高い。(花井伸夫) 

東京人

 

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