2010年W杯南アフリカ大会のこと

今日は、2008年6月17日(火)である。今日のこの日付けが大切なので、あえて冒頭に記しておく。
ずい分前から言っているのだが、2010年FIFAワールドカップ南アフリカ大会は、開催されないだろう。
おそらく今年中に、南アフリカ共和国は大会開催を返上して、他の国で代替開催ということになる・・・、はずだ。

こういう話は、開催地変更が決まった後になって
「俺は前からそう思ってたよ」なんてほざいても、誰も認めてくれないだろうから、あえて、今書いておく。証拠のために(笑)
もっとも、多方面で南アフリカ開催が疑問視されていることは事実である。それは衆目の一致するところなのだ。
以下に、なぜ南アフリカでワールドカップが行われないか、その理由を挙げる。

その前に、南アフリカに決定した経緯をおさらいしておこう。
2004年5月のFIFA理事会の選挙で決まったわけだが、この時点で、今後のワールドカップは6大陸の持ち回りで開催することを決めていた。2010年はアフリカ大陸でやることが、先ずは決まっていたのだ(ところが、これも後日撤回されることになる)。
選挙の結果、エジプト、モロッコに勝って、最終的に南アフリカに決まったのである。
これにはウラがある。FIFA会長選挙がからんでいるのだ。アフリカの票が欲しいブラッターが票のとりまとめとバーターに南アフリカを開催国にしたのだ、
という噂を聞いたことがある。
あくまでも噂である(と、逃げておこう)(笑)

さて、南アはとにかく治安が悪い。世界でも最悪の犯罪大国である。ヨハネスブルクは「世界最悪の犯罪都市」「世界の犯罪首都」と言われ、昼夜を問わず強盗、殺人が多発している。
日本の外務省も「十分注意してください」との危険情報を継続して出している。
南アフリカでの殺人事件の発生率は、日本の35倍、アメリカ合衆国の7倍という数字もある(この項ウィキペディアより)。
こんな危ない都市で開催できるか?

また、スタジアムも9都市10会場(うち4施設が新設・2施設が改修)を発表したが、はたして本当にできるのか?間に合いそうもないというのが一般的な見方である。
仮にスタジアムが完成したとしても、それだけではダメなのだ。関連するインフラが間に合わないだろう。道路、鉄道、ホテル、電気、ガス、水道などである。
これまたウィキペディアによると、空港から市街地までの公共交通機関がないという。
飛行機を降りたはいいが、そこから移動手段がないなんて。そこに強盗が現れるらしい(笑)

ワールドカップでは、1試合あたり最低でも4万人の観客が集まる。それに大会関係者、政府関係者、VIP、世界中の報道陣、さらには入場券を持たないファンも来る。
ヨハネスブルグを除く各開催都市に、数万人が宿泊する設備はない(と思う)。電気もガスも水道も、万全ではない。それどころか電力事情は極端に悪く、しょっちゅう停電するという。

こりゃ、無理でしょう。

2007年4月、FIFAのブラッター会長は、もし開催が不可能であれば、過去に開催経験のあるイングランド、スペイン、メキシコ、アメリカ、日本を代替候補地として挙げた(ただし、その後この発言は撤回した)。
過去にも代替開催になった例はある。1986年メキシコ大会である。
マラドーナの「五人抜き」や「神の手のゴール」、リネカーが得点王になったことでも記憶に残るこの大会は、元々コロンビアが開催国として決まっていたが、直前の大地震と経済悪化から返上になった。
そして70年に開催したばかりのメキシコが、16年後という短いインタバルにも関わらず、代替開催地に選ばれたのである。

2002年の大会は、ほとんど日本開催が決まっていたのだが、FIFA内部の権力闘争のウズに巻き込まれて、韓国の鄭夢準にまんまと共同開催に持ち込まれた。大逆転の「二カ国共同開催」というあっと驚くシナリオになってしまった。
そんな辛い過去を持つ日本としては、単独開催をするチャンスと言っていいかもしれない。

「2010年W杯、南アフリカが開催を返上!」というニュースが駆け巡った時、このコラムを思い出していただきたい。
「ほらねっ、言ったとおりでしょう」と私がほくそ笑んでいる顔を思い浮かべながら。

えっ?「南アフリカ開催が実行されたらどうするか?」って?
そりゃぁ、その時は、やっぱり笑うしかない。
「変だなあ」と言いながら、頭を掻いて苦笑いをしているだろう。へへへ。南アフリカまで、行くかどうかを悩むことになるだけだ。

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